「また出かけるニャ?」「今日はどこ行くニャ?」
きぃちゃんの冷たい視線に見送られ、その日われわれが向かったのは鎌倉芸術館。
まあいってみれば、ご近所です。
うちからも近いけど、ライブの主役にとっても、その気になれば根岸線でやって来られる距離。
ほとんど横浜市栄区といっても差し支えない鎌倉芸術館です。
同行者は母、そして今回はなんと初ジュリーのご近所さんも。
タイガースは知っているけど、その後の沢田研二はほとんど知らないという洋楽世代です。
今回は最近体調がすぐれない母を気遣ったご近所さんが、江ノ電みたいに長~い長~い自動車を出して下さいました。
ありがたいことです。
この方、狭い鎌倉でなぜこんな無駄にデッカイ車に乗っているかというと、私の記憶が正しければ、地域猫さんたちを詰めたケージを複数搭載して獣医さんに行くためなんですって。
あまり確かな記憶じゃありませんが、そういうことだそうです。
さて、今回われわれご一行様が陣取るのは、2階最前列の下山側。
地元の利を活かして、発売初日に芸術館まで足を運んで買ったチケットなのですよ。
10時発売で到着した10時15分には「早く選んで下さい、なくなります」状態で、とっさに押さえてもらったのが2階の最前だったのです。
フォーラムなんぞに連れて行くと、母はいつだって「遠い!」と文句タラタラ。
そのくせ高齢なもんで、「近くで見たい、でも座って見たい」でしょ。
そんな、無理だよ。
だから今回の席、母にとってはこの上ないベストポジションだったのだけど…。
ところが終演後、同行のご近所さんから軽いクレームが入ったのでした。
「ここじゃあ後ろに遠慮して立てない!お母さまには悪いけど、次は1階行くから!」
そうか、また行くのか。
そりゃ何より!
さらに彼女の矛先は、横に壁を背負って勝手気ままにやっていた私にもつんつんと向かってきます。
「○○さんは端だからいいよね、好きな時に立ったり座ったりできて」
とのお叱りのことば、今後の課題です。
さて、ライブはというと…。
私の知る限り、たいていスロースターターの彼のこと。
鎌倉でも最初のうちこそ声出てなかったんだけど、いつものようにいつの間にか引き込まれているのです。
特筆すべきは、面食らうほどゴキゲンな沢田氏のトークです。
一昔前に2ちゃんで流行った吉野家のコピペってあるでしょ?
「昨日、吉野家行ったんですよ」で始まるあれ。
ここのところ、あんなライブが続いていたから。
「沢田研二のライブってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。前の客といつ喧嘩が始まってもおかしくない、刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。…で、やっとノってきたかと思ったら、一般発売あたりに座ってるヤツが、歌って~、とか言ってるんです。そこでまたぶち切れですよ。あのな、歌って~なんてきょうび流行んねーんだよ、ボケが。得意気な顔して何が、歌って~、だ。お前は本当に歌って欲しいのかと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。お前、歌って~って言いたいだけちゃんかと」
私も長々とこんなコピペ改変してまあバカですけど、そんな雰囲気、ぜんぜん良くなかったよね。
私11月3日は特にあの人近くにいて、席も特定できるほど近くにいたから、個人的にも恨み骨髄なんですよ。
ところが殺伐なんてどこかへ吹っ飛んじゃって、最初から、さらにあの暗く切実な現実をのど元に突きつけてくる新曲の前なんか、「まるで居酒屋みたいですね」の居酒屋トークが止まらない!
このおっちゃん、何がそんなに面白いことがあっんだろか、壊れちゃったのかと思ったよ。
どうやって抑えても抑えてもこみ上げてくる笑いをいったんあっちに押しやって、真面目に新曲に入っていけるのかどうか不安になったほどでした。
加瀬さんがじじいの偏屈をあっちに持っていってくれたのかな?
加瀬さん、いずれにしても本当にありがとう。
終わってみれば謎の下山オーラにも直撃されたわたしたち。
フォーラムとかだと注意力が散漫になって、バンドがバンドであることが私なんか分からなくなってくる。
でも鎌倉くらいだといいかんじにライブハウスの延長っぽくて。
パフォーマンスだけなら多分渋公でもっといい時見てるけど、MCという名の漫談含めて鉄人バンドなどなどトータルで考えたら、短い年数の中でも見たベスト・ライブだと思います。
ただなぜ神奈川県民ホールがないのか、それだけは謎として残りました。
署名の件だとは思いたくないけれど。
では最後に、下から見た猫。
きぃちゃんの冷たい視線に見送られ、その日われわれが向かったのは鎌倉芸術館。
まあいってみれば、ご近所です。
うちからも近いけど、ライブの主役にとっても、その気になれば根岸線でやって来られる距離。
ほとんど横浜市栄区といっても差し支えない鎌倉芸術館です。
同行者は母、そして今回はなんと初ジュリーのご近所さんも。
タイガースは知っているけど、その後の沢田研二はほとんど知らないという洋楽世代です。
今回は最近体調がすぐれない母を気遣ったご近所さんが、江ノ電みたいに長~い長~い自動車を出して下さいました。
ありがたいことです。
この方、狭い鎌倉でなぜこんな無駄にデッカイ車に乗っているかというと、私の記憶が正しければ、地域猫さんたちを詰めたケージを複数搭載して獣医さんに行くためなんですって。
あまり確かな記憶じゃありませんが、そういうことだそうです。
さて、今回われわれご一行様が陣取るのは、2階最前列の下山側。
地元の利を活かして、発売初日に芸術館まで足を運んで買ったチケットなのですよ。
10時発売で到着した10時15分には「早く選んで下さい、なくなります」状態で、とっさに押さえてもらったのが2階の最前だったのです。
フォーラムなんぞに連れて行くと、母はいつだって「遠い!」と文句タラタラ。
そのくせ高齢なもんで、「近くで見たい、でも座って見たい」でしょ。
そんな、無理だよ。
だから今回の席、母にとってはこの上ないベストポジションだったのだけど…。
ところが終演後、同行のご近所さんから軽いクレームが入ったのでした。
「ここじゃあ後ろに遠慮して立てない!お母さまには悪いけど、次は1階行くから!」
そうか、また行くのか。
そりゃ何より!
さらに彼女の矛先は、横に壁を背負って勝手気ままにやっていた私にもつんつんと向かってきます。
「○○さんは端だからいいよね、好きな時に立ったり座ったりできて」
とのお叱りのことば、今後の課題です。
さて、ライブはというと…。
私の知る限り、たいていスロースターターの彼のこと。
鎌倉でも最初のうちこそ声出てなかったんだけど、いつものようにいつの間にか引き込まれているのです。
特筆すべきは、面食らうほどゴキゲンな沢田氏のトークです。
一昔前に2ちゃんで流行った吉野家のコピペってあるでしょ?
「昨日、吉野家行ったんですよ」で始まるあれ。
ここのところ、あんなライブが続いていたから。
「沢田研二のライブってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。前の客といつ喧嘩が始まってもおかしくない、刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。…で、やっとノってきたかと思ったら、一般発売あたりに座ってるヤツが、歌って~、とか言ってるんです。そこでまたぶち切れですよ。あのな、歌って~なんてきょうび流行んねーんだよ、ボケが。得意気な顔して何が、歌って~、だ。お前は本当に歌って欲しいのかと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。お前、歌って~って言いたいだけちゃんかと」
私も長々とこんなコピペ改変してまあバカですけど、そんな雰囲気、ぜんぜん良くなかったよね。
私11月3日は特にあの人近くにいて、席も特定できるほど近くにいたから、個人的にも恨み骨髄なんですよ。
ところが殺伐なんてどこかへ吹っ飛んじゃって、最初から、さらにあの暗く切実な現実をのど元に突きつけてくる新曲の前なんか、「まるで居酒屋みたいですね」の居酒屋トークが止まらない!
このおっちゃん、何がそんなに面白いことがあっんだろか、壊れちゃったのかと思ったよ。
どうやって抑えても抑えてもこみ上げてくる笑いをいったんあっちに押しやって、真面目に新曲に入っていけるのかどうか不安になったほどでした。
加瀬さんがじじいの偏屈をあっちに持っていってくれたのかな?
加瀬さん、いずれにしても本当にありがとう。
終わってみれば謎の下山オーラにも直撃されたわたしたち。
フォーラムとかだと注意力が散漫になって、バンドがバンドであることが私なんか分からなくなってくる。
でも鎌倉くらいだといいかんじにライブハウスの延長っぽくて。
パフォーマンスだけなら多分渋公でもっといい時見てるけど、MCという名の漫談含めて鉄人バンドなどなどトータルで考えたら、短い年数の中でも見たベスト・ライブだと思います。
ただなぜ神奈川県民ホールがないのか、それだけは謎として残りました。
署名の件だとは思いたくないけれど。
では最後に、下から見た猫。
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by spinoza_cat
| 2015-09-01 18:05
| ザ・タイガース